*頂捧・企画*

□痴漢注意報!
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それは、ある意味平和な日常だった





「君は何度注意したら風紀を乱さなくなるのかな?」

「何度注意されたってテメーに従う気はねぇよ!」



朝、抜き打ちで風紀検査があった

当然というか、必然というか……毎度の事ながら俺はそれに引っ掛かり、こうして応接室に連れて来られてしまった




「君には口で言っても無駄みたいだね」

「口じゃねぇだろ!?お前のは完璧に暴力じゃねーか!?」

「何か罰を与えようか…」

「聞けよ!!!」



あー、本当コイツやだ

風紀風紀五月蝿いし、人の話聞かないし、直ぐにトンファー出すし……って、俺も直ぐダイナマイト出すから人の事は言えないけど…




つーか、罰ってなんだろ?
反省文だったら嫌だなー……反省もしてないのに原稿用紙3枚とか無理だし

トイレ掃除も勘弁して欲しい……10代目の右腕がトイレ掃除とか格好悪すぎる




「あ、そうだ。君、月曜から一週間、朝だけ風紀委員の手伝いしてよ」

「は…?俺が?」



風紀違反の常習犯が風紀委員の手伝い?
しかも朝だけって、俺に風紀検査とかさせるつもりか?

有り得ないだろ…




「実はね、並盛駅周辺の電車内で痴漢が頻繁に現れてるんだ。
草壁達に見回りに行かせてるんだけど、ほら、あの体格でしょ?痴漢も警戒してるみたいでね」

「まさか、俺に痴漢を退治しろと?」

「まぁ、そんなとこ」



それだけ?

罰って言うからもっとえげつないことさせるつもりかと思ったんだけど……痴漢退治だけだなんて……なんか拍子抜けだ



「まぁ、それだけでいいなら付き合うけど…」

「そう。じゃあ月曜から僕と二人で痴漢退治ね」

「は!?お前も行くのかよ!?朝の電車なんて群れの塊だぜ!?」

「僕だって嫌だよ。でも仕方ないじゃない。君一人に任せる訳にはいかない」



いや、でも雲雀が行くなら俺は必要なくね?
コイツ一人で痴漢なんか絶滅させられるだろ?




「でも助かったよ。ちょうど囮役の出来る子を探してたんだ」

「は?囮…?」

「狙われてるのは並盛中の女子生徒が多いみたいだからね。囮がいたほうが効率がいいだろ?」

「いや、そうじゃなくて!俺が……囮?」

「他に誰がいるの?」



おい、ちょっと待て……まさか



「君なら女装も似合いそうだよね」

「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」





こうして俺の平和な日常は終わりを告げ



悪魔の一週間が幕を開けた…―――





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