獄寺受け

□現実逃避した姫君は
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「二次元の世界っていいよな」


「……………はぁ?」



ある日、久々に二人一緒に休みが取れた。そして僕の家に隼人が来る
そのまま僕の部屋で思い思いに過ごすこと2時間

突然、僕のパソコンを使っていた隼人が、こんなことを言い出した



「急にどうしたの、隼人?」



僕は読んでいた雑誌を置き、ソファから立ち上がり、隼人に近づいた



「だってさ、見てみろよこれ」



隼人がパソコンの画面を指差すから、僕は言われた通り見る






……………………




「……何、これ?」



僕の見ている画面には、横書きで文字がずらっと並んでいた
内容からして恋愛小説だと分かるが……



「何で僕らの名前なの?」



その小説の登場人物は、僕の名前"雲雀恭弥"や可愛い恋人"獄寺隼人"の名前
さらに他のボンゴレのメンバーの"沢田綱吉"や"山本武"など、聞いたことあるような名前ばかりであった



「知らねぇの?二次創作の小説だ!!
お前中学生の時に持ち物検査で「同人誌」っつー本を没収しただろ。あれが文章になったヤツだ」


「………あぁ」



そういえば昔あったね。何となくパラパラめくっていたら男同士で抱き合っていて……
不覚にもビックリした
(今考えれば僕達も男同士だね)

で、後から草壁に聞いたら……それは腐女子と呼ばれる奴らが主に読んでいるモノだそうだ



「ていうことは……隼人って実は腐女子?」


「はぁ!?んなわけねぇだろ!!つーかオレ女じゃねぇし!!」



獄寺がそう言うと、雲雀は目を見開いた



「ワォ!!君女の子じゃなかったの?」


「あ、当たり前だ!!」


「だって隼人可愛いから……女の子だと思っていたよ」


「おおお前馬鹿か!!それにオレは可愛くねぇ//」



顔を真っ赤にして、俯きながら僕に反論する隼人。こういうところが可愛いのに……本人は無自覚みたいだね



「………嘘だよ」


「…………へぇ?」



僕の言ったことに驚いたのか、隼人は勢いよく顔を上げる



「女の子だと思っていたのは嘘。でも可愛いのは本当」


「なっ//」



更に赤くなった隼人を見て、僕は口元を上げて笑う

まだ可愛い隼人を見ていたいが、その気持ちを押しのけて、パソコンに視線を移した



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