獄寺受け

□君の体温
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「………ねぇ」


「んあ?」


「静かだね」


「……まぁ、な」


「……………」


「……………」



それっきり二人は黙ってしまった








「……な、なぁ雲雀」



しばらく続いた沈黙。それを破ったの獄寺だった



「何?」


「……………」



獄寺はソファから立ち上がり、雲雀の前に立つ



「あ、あのな。その……さ……」


「……さ?」


「……………」



獄寺はソファに座る雲雀にも顔が見えないくらい俯いていた



「……さ、さささ……」


「……頭ショートしちゃった」


「ちげぇよ!!」



勢いよく顔を上げ



「さ……寒い!!」



こう言い放った



「……そう。じゃあおいで」



雲雀がそう言うと、獄寺は膝に乗り、遠慮がちに抱きついた



「……寒いならもっと抱きつけば?」



雲雀も獄寺の背中に腕をまわし、抱きしめる



「もう寒くない?」


「うん。でも……つい」


「ん?」


「……でもあっつい」


「なら離そうか?」


「……ヤダ」



ギュッと獄寺の腕に力がこもった



「……後で草壁にアイス買わせるからね」


「………おう」




君の体温


真夏日に寒いのは、君の体温を感じてないから


だから本当は君を抱きしめてすごく暑いけど


触れる白い肌から伝わる体温が心地よくて


離せない



「(君も僕と同じことを思っているの?)」



END


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