獄寺受け
□名前で呼んで
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*雲獄←骸*
*ギャグ甘
*現在
「隼人ってさ、あんまり人の事名前で呼ばないよね?」
「ふぇ?」
それはある日の昼下がり。獄寺は授業をサボって応接室に来ていた
そこの主、雲雀は並盛最強と言われ、風紀を乱す奴や刃向かう奴は女子供関係なく体裁を加える奴だ
しかしそんな彼は制服を着崩して、さらに没収品のお菓子を食べている獄寺を、追い出すどころか怒りもしない
何故なら二人は恋人だからだ――
「いきなり何なんだ?」
そう言って袋からまた1本ポッ○ーを出して食べる
「ふと気になっただけ。大した意味はないよ」
「ふーん……あっ、1本食べるか?」
「ありがとう。貰うよ」
雲雀は獄寺が差し出したポ○キーを受け取る
「まぁ確かによく"コイツ"とか"あの野郎"とかって言うけどな」
「違う。それは名前を知らない相手によく使うでしょ
僕が言ってるのは身近に居る人に対してだよ」
「身近ー?」
獄寺は首を傾げる
「(可愛い……)例えばさ、沢田の事を君は"10代目"と呼ぶでしょ」
「それは10代目に敬意を持っているからであって……」
「(ムスッ)」
分かっていたが、本人の口から言われるとやっぱりムカつく
「じゃあ"野球馬鹿"や"芝生頭"とか"アホ牛"は?」
「アイツらは……なんとなく?」
「……何で疑問系?聞いてるのは僕なのに」
「いや、なんつーか……気づいたらそう呼んでいたからよく分からねぇんだよな……」
手を顎に添えて考える獄寺
「つーかそれがどうかしたのか?」
「うん。彼らの事は本名で呼ばないよねって話」
「ふーん。言われてみればそうだな。普段無意識にそう呼んでいたから気づかなかったぜ」
空になった袋を机に置き、2袋目を箱から出した
「じゃあ僕は?」
「ん〜?」
新しい袋を開けてポッ○ーを1本出し食べる
「僕の事は何て呼んでる?」
「ヒバリ!!」
上機嫌に僕の名前を発する隼人。よっぽどポ○キーが美味しいのかな……
「ほら、僕の事は本名で呼ぶでしょ」
「うん、そうだな」
「だから僕だけ特別なのかなって」
「ま、まぁ一応恋人だし、な//」
頬を赤く染めて獄寺は言う。恥ずかしさを隠す為かボリボリとポッ○ーを食べていく
「クフフ、甘いですよ雲雀恭弥」
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