その他

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雲獄



5月5日。この日はアイツにとって特別な日だ(本人はそんなこと思ってねぇがな)
そしてアイツはオレとって特別な存在で……

《特別なアイツ》の《特別な日》――アイツが生まれた日を祝わずにはいられないオレは……



「なぁヒバリ。お前何か欲しいモンあるか?」



思い切ってヒバリに欲しいモンを聞いてみた
なのにコイツの答えは



「別に。特にないよ」


「……はぁ?」


「聞こえなかった?特に欲しい物はないの」



というわけでヒバリの欲しいモンが聞けなかったオレは……



「すみません10代目。誕プレ買う為に付き合わせてしまって……」


「別に気にしなくていいよ。オレもちょうど買いに行きたいなって思っていたから」



5月2日。GW1日目に10代目と並盛商店街に来ていた



「えっ、10代目もっスか?でもアイツ……」


「あっ!?あのね、実は……知らなかったんだ」


「……大丈夫ッスよ。ヒバリならまだしも、あの野球馬鹿なら」



オレはニカッと笑う



「そ、そうかな?」



だといいな、と10代目も笑いながらおっしゃった



「じゃあ早速行こうか」


「はい10代目!!」








「………獄寺?」








―――――――――――
―――



「ん〜どれならアイツ喜んでくれるんだろ」



それから二人でアクセサリーショップに入っていった
「あげるなら毎日身につけてもらえる物がいい」という考えが一致したからだ



「(でもよく考えたらアイツ、アクセとか付けねぇよな。)やっぱりあげたら迷惑かな……」


「獄寺くん。決まった?」


「じ、10代目!!」



オレと10代目は別々の棚を見ていたが、わざわざオレのところに来て下さった
もしかして……



「……す、すみません!?オレまだ決まっていなくて……。すぐに決めますので少々お待「あーストップ獄寺くん!!」


「へっ?」


「あ、あのね。実はオレもまだ決まっていなくて……。もし良かったら一緒に考えてくれないかなって思って……」



人差し指で頬をかきながら10代目はおっしゃった



「……分かりました!!一緒に考えましょう!!」


「本当!!ありがとう」


「いえいえ。あっ、その代わりと言ってはアレなんスけど……オ、オレのも手伝ってくれないでしょうか」


「もちろんいいよ」



こうして二人でプレゼントを決めることになった




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