その他

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「ほら、ちゃんと手元を見ていて」

「でもこれじゃあレシピ見えないぜ」

「僕が教えてるから見なくても問題ないでしょ」



今日は3/14、ホワイトデー



「14日、休みだからってどこかに行かないでよ」

「……何で?」

「10時に隼人のマンションに行くから。だからちゃんと部屋に居てよ」

「おう」



そう言われたのは先週の水曜日。もしかしてバレンタインのお返しをくれるのでは、と密かにワクワクしていたのだが……



「何でオレはチョコを作っているんだ?」



今日の10時。玄関を開けて現れたのは片手に板チョコなどが入った袋を持つヒバリ。服装はいつも通りの学ランだった



「バレンタインの時に言ったでしょ。今度教えてあげるって」

「だからって何で今日なんだよ!!」

「いいでしょ。僕はいつだって自分の好きな「あ〜分かった分かった。聞いたオレが馬鹿だった」

「それより手元から視線それてるよ
また指切りたいの?」



獄寺の後ろで雲雀は溜め息をする



「ヒバリ全部刻めたぜ!!」

「……隼人にしては上出来だね」



大きさがほぼ同じくらいに刻まれたチョコ。かかった時間は1時間



「次は湯せんだよな」

「うん。ひとまずボールとやかん、あとゴムべらも出して」

「えっと確か……」



下の棚や引き出しを開け、言われた物を取り出す



「ところでさ、何でオレの後ろで教えてるんだ?」

「寂しいから隣で教えて欲しいの?」

「バーカ//隣の方が教えやすいんじゃないかって思っただけだ」

「ふーん」



ニヤニヤ笑いながら答える雲雀



「……何か企んでるのかよ」

「別に。それより早くお湯を準備してよ
このままのペースで行くと日が暮れちゃうから」

「へいへい」



獄寺はやかんに水を入れてコンロに置く。元栓を開けて火を点ける



「隼人お湯沸かせる?」

「当たり前だ!!言っとくけど、オレお湯を沸かすのだけは上手いから」

「……そうだったね。君が毎日インスタントを食べている事すっかり忘れてたよ」

「コンビニ弁当も食べてるぜ」



隼人は自炊が出来ないからそういう物ばかり食べている。なのにこんなに細い



「でも毎日そんな物食べていると体に悪いよ
……そうだ、今度僕の家でご飯食べる?」

「ヒバリん家で?庭に池とかあるのか?」

「うん。コイもいるよ」

「じゃあ行く!!」



そうしている間にお湯が沸き始めていた



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