その他

□彼の世界は勘違いという歯車で回る
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※新セル要素有り











「だからシズちゃんの事、大っ嫌い……」



単細胞のクセに勘がいい


物で殴るクセに、暴力が好きじゃない


せっかく持っている馬鹿力を制御しようとする


「池袋最強」とか謳われてるけど本当は弱虫
大切なモノを傷つけるからと言って触れない


他の奴には普通なのに、オレだけには問答無用で攻撃してくる



そんなシズちゃんが、オレは嫌い――










「相変わらず容赦ないねぇ……」



今日も情報集めの為に池袋に来た。そしたらばったりシズちゃんと出会った


……………嘘。本当はシズちゃんに会う為に来たの。だから偶然でも何でもない

そしたらいつもの如く色んなモンを投げられた


ほぼ毎日の事だからオレの反射神経はかなり鍛えられた



しかし今日はオレの調子が悪いのか、シズちゃんの調子がいつも以上良かったのか

いつもなら当たらないようなモノに見事ヒットした

前はゴミ箱だったが、今回はシズちゃんお得意の自動販売機。しかも中身の缶を追加したばかりの


おかげで頭は血だらけ。今はフード被って隠してるけどね

アハハ、なんかクラクラしてきた。つーかアレで生きてるオレって凄いかも



「早く新羅のトコ行って手当てしてもらうか」



あっ、ちなみにシズちゃんに会いに行ったのは別に好きだからとかじゃないから

"シズちゃん"とか言ってるけど男だから、彼


オレは人ラブで人間を愛してるけど、シズちゃんだけは何故か嫌い


だから彼の事を知れば少しは好きになるかと思っての行動だ


人ラブなのに1人の人間だけ嫌いなんておかしいじゃん。だから興味があるんだよ










―――――
―――



「君も物好きだよね」

「その言葉、そのまま新羅に返すよ」

「セルティの事かぃ?」

「イタタタタタ」



一見いつもと変わらない表情の新羅。しかし臨也の頭に巻かれてる包帯はもの凄い力で引っ張られ、頭を締め付けてる



「セルティは可愛いよ。前まではツンツンだったのに、最近はデレの部分も出してくれて。まさにツンデレって奴だね。可愛いセルティ

まぁ君には一生理解出来ないし、理解して欲しくもないけどね」

「分かった分かった。お前の惚気話はいいからもっと優しく手当てして」

「生憎僕は天使みたいな可愛いナースじゃないからね。優しくなんて無理だよ」



そうだ今度セルティにナース服を着てもらおう!!なんていいアイデアなんだ!!



そんな話を永遠と聞かされながら、臨也は手当てをされていった



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