その他

□10
2ページ/5ページ




空が赤やオレンジに染まる。開けられた窓からは少し涼しい風が入ってきて、昼間よりは過ごしやすい気温となった

この時間は風紀委員長様が校舎を見回りをしているのだが、そんな事を気にしてないと言うように少女が3人、2-Aの教室で椅子に座り何やら話していた



「ツナ君いいよね〜」



並中のアイドル、笹川京子がふんわり笑って言う



「はひ、そうですね!!」

「うん……」



他校の制服を着た少女達、三浦ハルとクローム髑髏が答える



「ツナ獄は主従関係ってところが美味しいよね」

「ノーマルツナさんとクールツナさんの2つが楽しめますしね」

「それに隼人はボスに逆らえないから何でもやりそう」



一見ただのツナって奴がモテモテな恋バナに聞こえたが、実は一般人が踏み入れてはいけない秘密の花園であった



「ハルは王道ですが山獄も好きですよ」

「分かる分かる。何だかんだ言ってあの2人仲いいもんね」



クロームもコクリと頷く



「クロームちゃんは他に何が好き?」

「私は……骸獄」

「骸……って確かあの変わった髪型の方ですよね?」

「うん。骸様ね、隼人の誕生日の時に体に憑依して『この体は僕のものだ』って宣言したらしいの」

「はひ〜大胆ですね」

「そうだね〜」



2人は新たな萌えを知った。クロームは「骸様、骸獄がまた広がりました」と心の中で言う



「他には何かありませんかね」

「お兄ちゃんもなかなかいいよ」

「了獄?」

「そう。お兄ちゃんは恋してもきっと無自覚だからね」

「自覚するまでのプロセスがいいですね」

「そういえばメローネ基地で晴れの人が隼人を縛っていたよ」



クロームが顔を赤らめて言う。京子とハルもつられて赤くなる



「お兄ちゃんも大胆だね〜」

「年上の方は積極的ですね。年上と言えばディノ獄なんて素敵ですよ!!
金髪と銀髪の美少年が並んだらとってもエクセレントです!!」

「確か常に鞭を持ち歩いているんだよね。何に使っているんだろう」



その言葉を聞き、言った本人も含め3人の妄想が膨らんでいった



.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ