その他
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空が赤やオレンジに染まる。開けられた窓からは少し涼しい風が入ってきて、昼間よりは過ごしやすい気温となった
この時間は風紀委員長様が校舎を見回りをしているのだが、そんな事を気にしてないと言うように少女が3人、2-Aの教室で椅子に座り何やら話していた
「ツナ君いいよね〜」
並中のアイドル、笹川京子がふんわり笑って言う
「はひ、そうですね!!」
「うん……」
他校の制服を着た少女達、三浦ハルとクローム髑髏が答える
「ツナ獄は主従関係ってところが美味しいよね」
「ノーマルツナさんとクールツナさんの2つが楽しめますしね」
「それに隼人はボスに逆らえないから何でもやりそう」
一見ただのツナって奴がモテモテな恋バナに聞こえたが、実は一般人が踏み入れてはいけない秘密の花園であった
「ハルは王道ですが山獄も好きですよ」
「分かる分かる。何だかんだ言ってあの2人仲いいもんね」
クロームもコクリと頷く
「クロームちゃんは他に何が好き?」
「私は……骸獄」
「骸……って確かあの変わった髪型の方ですよね?」
「うん。骸様ね、隼人の誕生日の時に体に憑依して『この体は僕のものだ』って宣言したらしいの」
「はひ〜大胆ですね」
「そうだね〜」
2人は新たな萌えを知った。クロームは「骸様、骸獄がまた広がりました」と心の中で言う
「他には何かありませんかね」
「お兄ちゃんもなかなかいいよ」
「了獄?」
「そう。お兄ちゃんは恋してもきっと無自覚だからね」
「自覚するまでのプロセスがいいですね」
「そういえばメローネ基地で晴れの人が隼人を縛っていたよ」
クロームが顔を赤らめて言う。京子とハルもつられて赤くなる
「お兄ちゃんも大胆だね〜」
「年上の方は積極的ですね。年上と言えばディノ獄なんて素敵ですよ!!
金髪と銀髪の美少年が並んだらとってもエクセレントです!!」
「確か常に鞭を持ち歩いているんだよね。何に使っているんだろう」
その言葉を聞き、言った本人も含め3人の妄想が膨らんでいった
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