たんぺん2 after091215


□闇夜
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真っ暗なんだ。


明けることのない夜。
月すら出ない闇夜。


暗くて、怖くて、前すら見えなくて、
不安でたまらないくせに・・・。


太陽の光なんて微塵も感じられないこの闇の中に、私は閉じこもったまま。



大好きなユミコのあの笑顔が眩しすぎて、胸が苦しくなる。
抱きしめたその温もりに、指先が冷たくなる。

辛いのだと、苦しいのだと、叫びたい衝動にかられる。

でも、そんなことをしてしまったら・・・
私はきっと壊れてしまう。


そうなる前に、自から心を閉ざし闇を纏う。


ユミコの笑顔が苦しいなら、温もりを感じられないぐらいなら、
闇の中から、その光の差す方を確認できればいい。


大好きなのに、大好きなのに・・・大好きだから。


あなたがちゃんと光輝けるように。

私は闇になる。


そう思えば、怖くなんてない。
不安なんてない。


いつかきっと、抜け出せる。

そう願いながら、私はこの闇夜を彷徨う。




おしまい

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