読物
□あの日吐いた君の嘘
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無理に貫かれ、鳴門は泣いたけれど。
しがみついて来た腕に、佐介は充たされた。
可愛い。
ずっとずっと、後を着いて来たら良い。
バタバタ騒いで、喚いて、自分だけ見ていたら良い。
そんな鳴門が佐介を充たす。
佐介の孤独を癒す。
だから。
自分だけ追い掛けてくる鳴門しか要らなかった。
自分の手を必要としない鳴門は、要らなくなった。
だから、自分勝手に、君を棄てたんだよ。
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