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□俺のハニーに手を出すなっ!
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なんだかんだと順調に任務も進み昼休みになった。
いつもの様にそれぞれが散り散りになり、好き勝手に持参した弁当を食べ始める。
ナルトは木の下に座り込み、また手抜きのカップメンをイソイソと取り出しているのに溜息が出た。
いい加減忍者としての自覚を持ちやがれ!
「ナールト♪またカップメン?先生さ今日は珍しく早起きしてお弁当作っちゃったから、一緒に食べよう?」
出たな下心見え見えなロリショタ上忍め、あぁっ?!なんだよそれは?嬉しいのか構って貰って喜んでんのか?そんなエロい顔をロリショタ上忍に見せるなっ!もう無視の限界かもな。
「おいっ!ウスラトンカチこっちにこいっ!」
天然ボケにそう怒鳴り付けてやったら、なんだよそのやたら嬉しそうで飼主を見付けた仔犬みたいな顔は?
そんな顔、ロリショタ上忍に見せるなドベがっ!
押し倒されるぞ?!
「へっ?!ちょっとどこいくの?ナルト?」
ふん、ロリショタ上忍めザマァ。
ナルトが仔犬みたいに、転げる様に嬉々としてオレに駆け寄るなんて、思わなかったろ?
オレ達はな!付き合ってんだよっ!
もうとっくに清い仲じゃなくて、深い仲なんだよ。
「サスケってば?オレの事、怒ってたんじゃないってば?」
心配そうに見詰めてくるナルトは、間近で見るとクソ可愛いんだよ。
碧い瞳に金髪なんて、この里でもトップクラス並みに目立つ。
オレは黒髪黒瞳だからなのか余計に、ナルトが身に纏うカラーに見惚れると言うより見入ってしまう。
太陽を具現化してみせたら、正にこんな感じなんだろう。
真夏の焦げ付く強い日差しを全身に浴びて、絢爛に咲き誇る夏の眩しい向日葵だ。
「ちっ!別に、テメーの事じゃねぇ。勘違いするな……」
「……サスケ本当だってば?……だって……だって……」
優しくしてやりたいオレだが、ぶっきらぼうにしか出来ないのは性分だから我慢しろとは口が裂けても言えないオレは、ナルトの見た目も肌触りも柔らかな髪を撫でてやった。
パッと明るく笑うナルトに、目眩がするぜ。
「つまりなんだ……飯一緒に食べるか?」
料理が苦手だと言うナルトの為に、二人分の弁当を拵えたオレは不自然に紅くなる頬を意識して、そっぽを向きながらズシリと重い弁当の包みを差し出した。
「えっ!?イイんだってば?サスケ有難うだってば」
さっさとナルトの手を掴んで、ちょうどイイ場所に連れてまだ未練がましく指を咥えて見てやがるロリショタ上忍に、眼光鋭く睨み付けてやる。
コイツはオレのモンなんだ!テメー手出したらコロスとメッセージを込めまくって、勝ち誇った姿勢を向ければマジな顔して驚いていた。
オレが嫉妬するのが意外過ぎて吃驚かよ?
オレは案外嫉妬深いんだ、覚えておけ。
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