読物

□お父さん僕は
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 最近、イルカ先生と話す機会が増えた。
忍びとしては中の下で、アカデミーの教師なんかしてる彼との接点なんてまるでなかった俺が、なんでそんな事になってるかと言うと、共通点は正にナルトだ。
大人の誰もがナルトに言いようの無い蟠りを抱えるこの里で、純粋にそれを乗り越えた彼は唯一俺が本音を言える相手だった。
「だからぁ〜俺は、ナルトの良き先達になってやりたいんですヨー。」
ずっと抱えてた罪悪感とかも、酒の力を借りれば口をつく。
「解りますよカカシさん。俺も、ナルトには家族の愛情ってのを少しでも感じさせてやりたくって。」
お弁当とか作っちゃうワケネ。
この人は。
と、言うワケで、ナルトを立派な大人に育てる会発足しました。
そして、今夜は目下一番気になる議題を提出する。
「ところでイルカ先生。アカデミーで、ナルトとサスケってどんな感じでした?」
「え?サスケですか?うーん。なんでもTOPのサスケに、ナルトががむしゃらに突っ掛かるって感じでしたね。あ。ナルト、チームワーク乱してます?」
「いやー、それだったら寧ろウチの班の常態ですよ。」でなくて、寧ろ問題は。
「仲が良すぎるんです。」呟いた俺に、イルカ先生はなら良い事じゃないですかと笑う。
子供が友達と上手くやってるなら嬉しいといった顔だ。
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