読物

□焔の下に
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カイジが何かを期待した眼をシカマルに向ける。
マジで面倒だ。
個々の彼等との接触が問題なのではない。
この四人の取り合わせが厄介なのだ。
なのに、やはり狭い控室では当然、シカマル達も彼等の眼に留まってしまう。
「あっれー。シカマル?久しぶりってばよ。」
「めんどくせぇ。」
「何だよお前相変わらずだなぁ。」
彼こそ相変わらず、鈍い事この上ないとシカマルは眉をしかめた。
彼等に何も知らないカイジを紹介したら、どうなるかは火を見るより明らかで。
今取り込んでるからまた後で。
そんな風に場をやり過ごそうとしたのに。
「うずまき上忍。俺、参謀班の中丸カイジです。」
上気した頬の中忍が血気に逸るから、シカマルは重苦しくうなだれた。
「へぇ。シカマルの後輩かぁ。よろしくな。カイジ。」
ニンマリとナルトが右手を差し出して、彼に憧れるカイジが更に真っ赤になってその手を取ろうとした。
が。
「うちはサスケだ。よろしく。」
気付けばカイジの右手はサスケに握られている。
ほら。
やっぱりと、シカマルは一人ごちた。
うちはサスケは、ナルトと他者の接触を嫌うのだ。
以前からその傾向は有ったが、一旦里を抜けて帰ってからと言うものそれはやけに顕著になって、ナルトバリアーなどと仲間内からは後ろ指指されている。
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