読物

□僕等に愛を
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 すらりと延びた四肢。
長身ではあるが、引き締まった身体のシルエットはけして厳つくはない。
白地のロングジャケットの背に、紅く染めた炎の字を背負って立つ。
六代目。
そう呼ばれる彼は里の人々の憧憬を一身に受ける。
名を、うずまきナルトと言った。


 「で?六代目位になると、付き合った女の数も半端無いんでしょう?」
木の葉の上忍専用控室。
暇を見付けては、皆と気軽に接する所も、部下達からとても評判の良い六代目である。
「フヅイ、お前は本当に頭ん中女ばっかりだなぁ。」
「んだよ。お前だって言わないだけで、考えてる事はおんなじだろ?ムッツリマサキ〜。」
未だ若い、新米上忍のフヅイとマサキが、ナルトの前を固めて談笑中だ。
「ざけんな。ぶっ殺す。」実戦と訓練以外は暢気なのが、木の葉のお国柄。
「まあまあ。マサキ、落ち着けってば。」
控室で刃傷沙汰は相応しくないと、ナルトが二人の間に割って入った。
「で、どうなんすか六代目!」
やっぱり女は乳ですかと、フヅイがグイとナルトに迫る。
腕も顔も悪くは無いが、かの性格が災いしてあまりモテないらしい。
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