短編
□悪夢の始まり
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「…ここどこ?」
目を開けるとそこは、真っ暗で小さな照明のおかげで少しだけ当たりが見渡せるところだった。
今僕はベッドの上に寝かせられていて、手足には手錠がついている状態だった。
「えっ…なんで。僕、確か山崎さんとお茶してて…」
「おはよう。新八君。」「山崎さん!どこですかここ…?」
「え?ここ?うーん、しいて言うなら俺と新八君の愛の巣。かな?」
「ー…ふざけないでください!」
「ふざけてなんかいないよ?」
「ハァー。とりあえずこの手錠外して下さい。」
「いやだよ?」
山崎さんはいつもと変わらない笑顔で返事した。
「えっ…?」
わからない。山崎さんが今何を考えているかわからない。
「だって新八君それ外すと逃げるでしょ?」
「そんなのあたりまえでしょ。で、なんで僕こんな所にいるんですか?」
「新八君が飲んでたお茶に睡眠薬入れて眠ったところを俺が運んだからだよ。」
睡眠薬?
俺が運んだ?
って僕今拉致されてる?
「…家に帰らせてください。」
「家のことは大丈夫だよ。俺が新八君の失踪届け出しといたから。」
あーあ後で俺、真選組くせに何やってんだとか言って怒られるんだろうな。
山崎さんがぶつぶつ一人で文句を言っている。
そりゃ真選組のくせに誘拐なんてしたら怒られるだろう。
「…まぁ新八君を帰すつもりはないけど」
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