novel『黒執事』vol.1短編

□『葬送歌』
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魂の抜けた亡骸に興味はなく。

いつもなら。
捕食した後、適当に打ち捨てるのだが・・・

「・・・坊ちゃん」

何故だろう?

この亡骸だけは。
手放したくない・・・

魂は喰らった。

この肉体はただのがらんどうの器。

もう二度と。
立ち上がる事も、喋る事も。

両の瞳を開ける事も・・・ない。

なのに・・・何故?
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