NOVEL

□沖縄旅行〜ニールと俺と時々ティエリア。その3。
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「ひっ…ロックオンが細胞分裂してる!」

「細胞分裂は誰でもしてるだろ!」

「それをいうなら『分裂してる』だろ!」


見事なツッコミが2連発。この兄弟は純粋種のツッコミ属性か。

俺達(主に双子)が騒いだせいか、煩そうにティエリアがやって来るのが見えた。


「何だ、ロックオンが二人になっている。」

「冷静沈着ッ!」

「そこに痺れる憧れるッ!」

「そろそろお前ら黙れ。」


俺が耐え切れずツッコミにツッコミを入れると、ティエリアは眼鏡をくいっと持ち上げ、苛立ったように言った。


「君達、もう帰る時間だ。集合時刻を設定していた筈だが。」

「すまない。変な双子に絡まれて時間を使ってしまった。」

「酷っ!双子で一くくりにされた!俺一応仲間だよね?そうだよね?」

「あ、そういや俺もカタロ…おっと、向こうに仲間を待たせてるんだよな。」


そう言うとライルはおもむろに水着に手を突っ込み、メモ帳とペンを取り出した。

何故そんなものがそんな所に入っているのかは敢えてスルーしようと思う。


「ほい、兄さん。連絡先書いておいたから。後でメールでもくれよ。」

「おう。後でな。」

そのメモを平然と受け取るニール。やめろ、普通に触るな。

それは水着から出て来た奴だ!!どういう事かわかるだろう!

現にティエリアは眉間に皴を寄せて万死、と小さく呟いている。

そろそろティエリアが爆発しそうなので、アレルヤが仲介にはいった。


「あの、僕たちホテルの夕食があるので、これで失礼します。」

「ん、ああ。兄さんをよろしく頼むよ。それとそこのガキ」

ライルが俺を指差す。人に指を指してはいけないと、ロックオンには習ったんだが。


「何だ」

「お前次会ったら一発殴らせろ。兄さんと間違えて俺をボコったのは誰だ?」

「断る」

「…ったく可愛くねーの。もう少しガキっぽくしてろよー」

「問題無い」

ライルが肩を竦めた。

「そんなんじゃ彼女の一つも出来ないぜ?」

「俺にはエクシ…むぐっ」

「あーライル!コイツいつもこんなだから!そういう年頃だから!」


ロックオンが俺の口を無理矢理手で塞いだ。あ、そういえば海だから手袋をしていないのか。手からジャガイモの臭いがする。
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