NOVEL

□沖縄旅行〜ニールと俺と時々ティエリア。その3。
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「そ…そうか。じゃあな、兄さん。そういや今兄さん何の仕事してんの?」


俺の口を塞ぐロックオンの手が固まる。

よし、ニール落ち着け。一番無難なの選べよ。このメンバーで予想出来そうな…



「ええええっとユニセフ!超社会貢献ッ!」



その言葉を聞いたライルの表情が曇る。

ニール、チョイスがおかしいぞ。思いっきり不審に思われているぞ。



「…ってことは、そのガキ、孤児か?」

「まあ…そんなところだな。」

「引き取るなんて全くお人よしだな、兄さんらしいや。」


ライルは乾いた笑い声をあげ、俺と目を合わせた。なんか嫌だったから睨んでやったら、先程とは違う目をしたライルがいた。


「大きくなれよ」


ライルはそう言って俺の頭をくしゃりと撫でると、別れの言葉もそこそこに、仲間の元へ帰っていった。


ライルがいなくなるなり、アレルヤが呟いた。


「これ…ギャグ小説だよね」

「空気読め空気」

ティエリアは冷たくあしらった。


















時刻は午後4時を過ぎたくらい。俺達は宿へ戻る準備を始めていた。


「ねえロックオン!」

「ん、何だアレルヤ?」

「これ、どうするんだい?」


これ、と言いながらアレルヤが持ち上げたのは炭水化物の塊。
ああ、あれは俺がマッシュポテトにしたあれか。


「…どうしよう。捨てたいところだが…そんなのはジャガイモの神様を冒涜するようなもんだ!俺には出来ない!」


アンタの神はどこにいる!


「まだ片付かないのか。」

「ティエリア!」

「ん、これはジャガイモの残骸だな、どれ、俺が処分しよう。」


言うなりティエリアは一切躊躇することなく、マッシュポテトを海に投げ込み始めた。
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