小説2

□拍手再録 最終更新 2012.7.16
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「なあ村田、おれたちってさ、目と髪が黒いから双黒とか呼ばれてるワケじゃん?」
「それがどうかした?」
「じゃあ肌も黒かったら?」
「…うん?」
「あっちにさ、黒人連れってたらさ、皆どんな反応すんのかなとか思って」
「……そりゃ驚くだろうねえ」
「その場合なんて呼ばれるんだろう?」
「うーんと」
「おれたちは二ヶ所が黒いから双黒だろ? 三ヶ所で、三黒?」
「……いや、それはちょっと違うような…っていうか、なんか嫌っていうか」
「うん…おれもなんか違う気がした。でも、じゃあなんていうのさ?」
「えーと…全部黒いから」
「あっ、全黒!?」
「……それもなんか嫌。せめて真黒(しんこく)とかにしない?」
「それじゃあ真剣な話してるみたいじゃないか」
「…それ深刻だから」
「申し上げますっ!」
「申告ね。…ねえいつからムラケンズは僕がツッコミになったのさ」





 答えは「総黒」なんじゃないかと思います。
 05.11.5
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