ブック13

□君の瞳に恋してる
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ジノと目を合わせようとすると、彼が顔を傾けても、
ユーフェミアは顔を高く上げないといけない。

それはとても大変で、ずっと見ようとしてもだんだん首が痛くなってしまうのだ、とユーフェミアは前を歩くジノの背中を見つめながら思う。



「ユーフェミアの離宮に来るのも久しぶりだなあ!」


うーんっと背伸びをするジノ。

軍務で忙しなく慌ただしくいつ命を落とすか分からないような日々を送っていた彼は今日は久々の休暇で、
しばらくぶりにユーフェミアを訪ねてきた。


「ここは癒されるなっ」

「もう!ジノはわたしじゃなくてここの景色に会いに来たの?」

「へ?」


ジノが振り返る。


「だって、さっきからわたしと目を合わせようとしないじゃない」


ユーフェミアはつん、と口を尖らせた。

ジノが訪問して数時間、まだちゃんと目が合っていない。
綺麗な綺麗な青い瞳に、ユーフェミアが映らない。


例え首が痛くなろうと、それでもジノの瞳を見たい。
彼の瞳に自分が映ることが、とても幸せを感じれる。


「っあはは!」

「な!どうして笑うんですか!?」
「いやいや、ユーフェミアは相変わらず可愛いなぁーと思ってな!」


そうジノが言った瞬間、ユーフェミアの身体が宙に浮かんだ。
両脇に手を添えられ、持ち上げられている。
ユーフェミアの顔が真っ赤になって、ジノを見下ろした。


「なにするのーっ!下ろしてっ」

「淋しい思いをさせて悪かったなー。
でも、しばらく会わない間に君がさらに美しくなってるから、さすがの私も照れてしまったんだよ?」

「え!?」


くるくるとジノが回る。
ユーフェミアもジノと一緒に回る形になり、スカートがフワリと舞う。


「や、やめてジノ!目が回って…」

「あはは!私だけを見てたら大丈夫だよ。
ほら、私を見て?」


青い瞳がジッとユーフェミアを見つめた。
キラキラと光る瞳に見つめられ、さらにその瞳に自分が映っていることでユーフェミアは胸が高鳴っていく。


「ずっとユーフェミアに会いたかったよ」

「たくさんガールフレンドがいるくせに…」

「特別なのは君だけさ」


ジノが目を細めた。
蒼い空に薄紅色の髪の美しい少女が浮かぶ様は、まるで天使か妖精みたいで、手を放せない。

ジノの言葉を素直に受け取れないユーフェミアは、恨めしげにジノを睨んだ。


「ジノの女たらし!」







君の瞳に恋してる!














ジノは確信犯。
抱っこしてくるくる〜はルルーシュには絶対無理!上の台詞もルルーシュは言えないだろーなと(笑)(笑)

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