白き刃

□また逢う日まで…
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精神世界。


すべての建物が不安定に建っている、俺の世界。






「よぅ。また着たのか?」


「きちゃ悪いか?」


「いや、寧ろ毎日来いよ」


「ははは、昨日も言ったその台詞」









苦笑すればつられてわらう俺の内なる虚。



零は俺に近づき俺の横に腰を下ろした。目の前を通り過ぎる無数の雲を目で追いながら零の話を聞いていた。







「俺らさ、いつまでこうしてられるかな…」


「何でだ?」






急に暗い顔になった零に俺は飛び起きる勢いで零を見つめた。








「俺の力が、薄れているんだ…多分もうすぐ……」


「ぜ…ろ……」


「泣くなよ。別にテメェのせいじゃねぇし」


「ぅ…ん//」









気付かぬうちに泪を流していた俺は慌ててその雫を拭ったが泪は止まらず仕舞いには声を上げて泣き出してしまった。









「ふ…ぅ//いやだ……零、零がいなくなるなんて…//」


「一護…」










分かってる、泣いてしまえば零に迷惑をかけることくらい。でも止まらないんだ。溢れる泪を見つめていた零はそっと俺に近づきその雫をなめた。









「ぜ…ろ//」


「ごめん。でもコレがお前のためなんだ…」


「……また、逢えるよな…//俺たち」


「あぁ…」









優しく微笑んだその顔にまた涙が出そうになったが何とか堪えた。そして零の頬に小さなキスをして背を向けた。









「今度あった時は、お前からな…//」


「い…ちご…//…ったく」










背を向けたのはまた泣きそうになったから泣いてる姿はもう零に見せない。俺は小さく誓った。








今度巡り会えたら


いっぱい笑って


いっぱい泣いて


いっぱい怒って


いっぱい悲しんで


いっぱい思い出を作ってくれないか?



俺はそれだけで十分だから…――




→あとがき

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