近き夢想空間への鍵
□ひとときの夢:2
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「見事にかわってねぇなw」
ユーリが苦笑しながら言い、
「誰もかえようとしなかったしねw」
ヒスカが言った。
「僕、初めて騎士団のちゃんとした施設の中にはいったかもw」
「カロルはずっとギルドにいたものね?」
「うん!」
ジュディスの問いに笑顔で答える。
いろんな部屋を見せた後、
「そういやどこで集まってご飯とか食べるんですか?」
「あーそれなんだけどせっかくだから隊長の部屋でパーッとやろうとか思っちゃったりw」
「へーいいんじゃねぇの?ナイレン隊長もそういうの好きだったしな。」
フレンが聞いたことにシャスティルが答えた。
「ナイレンってナイレン・フェドロックです?」
エステルが聞いた。
「そうだけど…知ってるのか?」
ユーリが少し驚きながらも、エステルを見た。
「はいw以前お城や騎士団の催しのときに見ましたw少しレイヴンに似てる感じでしたw」
「おっさんに…あーまぁ似てるって言えば似てるなw」
「なになに?おっさんに似てるってことは、きっとナイレンって人ももてたんでしょうねーw」
「絶対無いわ!」
リタがレイヴンに鋭く突っ込みをいれた。
「リタッチひどーい!!!」
「おっさん…」
「どしたの?青年?」
「きもいしうざいからやめてくれ。あと似てるって言ってもそのおちゃらけた性格とかの話だし。」
ユーリは真顔で言い放った。
「がーん!青年がいじめるー。ジュディスちゃーん!ぐほぉぁ!!!」
レイヴンはそういってジュディスの元へと向かおうとしたら、ついに限界にきたのかリタのファイヤーボールが直撃した。
「とかなんとかいいながら、ユーリって結構隊長になついてたわよねーw」
シャスティルが言った言葉にユーリたち一行が反応した(もちろんユーリとフレン以外w)
「ほんと!?人になついてるユーリとかみたことないよ!!」
カロルが言って皆が賛同するように、首を縦にふった。
「おぃ、俺は珍獣でも動物でもねぇぞ」
ユーリが少しブスっと言った。
「なつける人がいないのならば、このレイヴン様が青年のなつける人になってあげよう!」
さぁこい、と言わんばかりに両手を広げたレイヴンに向かって
「断固拒否!てかキモイって。 それにそれ騎士団の頃だぜ?俺だってもうガキじゃねぇよ」
「おっさんきもっ!」
ユーリとリタのダブルでの冷ややかな目線付のキモイという言葉が飛んだ。
「がーん…ってか2人とも目が冷たい……。」
レイヴンはいじけ、部屋の隅で体育座りで、ぶつぶつとすね始めた。