□桜の木の下で
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お前と初めて合った場所。






春が来て桜が満開のこの季節に

俺は一人の男と出会った。
暖かい風が吹いた

桜の花びらが舞い落ちる

俺たちは、そこで

出会った
 

桜の木に背もたれながら

俺は昼寝をしていた。

その時に

お前が来たんだ。

誰かが来る気配はしたが

目を閉じたまま

警戒していた
 


すると、お前は

俺の前に座って

俺を見てくる。
 
薄く目を開けると

ニコニコしながら

見ていた。

俺は、それでも

再び目を閉じて

寝てしまった。


どれだけの時間が過ぎたのだろうか?

俺は再び目を開けた。

目の前には居なかった。

お前は,俺の横…

桜の木に背も垂れて

寝ていた。

(此奴も此処で寝たかったのか?)

そう想いながら

寝ているお前の顔を覗き見た。 



気持ちよさそうに寝ている。

俺はまた桜の木に体を預け眠りについた。








どの位経ったのだろうか?

目が覚めたのは夕方

太陽が水平線へ

消えていくころだった

当然あいつは居なかった

またどこかで会えるか?

そんな事を思いながら

教団に帰った
 
 
 
 
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