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□第一幕
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授業中に携帯電話がメールを受信した。


『放課後、ピアルームに来てください』


隠れてその内容を読んだ女生徒は、投げやり気味に返信を送ると机に突っ伏した。

ピアルームとはこの宵越高校の余った教室である。

生活指導にたまに使われたり、PTAの会合に使われたり。

何よりメールの送り主、諸里真一がよく呼び出す教室だった。

午後の授業ほど面倒に感じる時間はないが、女生徒にとってこの呼び出しはさらに面倒な時間。

どうせまた時間の無駄になるのだ。解っていても断れない。

今日こそは、という期待があるのだ。

待っている時間が鬱陶しい。

女生徒・留辺蕊露乃は寝ることにした。








 
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