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□約束
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肌寒かった風が日に日に暖かく、心地好いものに変わっていった。




約束



何度目だろうか、悟天と過ごす夏が今年もやってくる。

物心ついた頃から一緒だから、自分の年と同じか?と考えた後に悟天は自分より一つ年下だということを思い出した。じゃあ自分の年より一回少ないのか?そんなことばかり考えていたら、段々と頭が煮詰まってきた。
まあいいや、とトランクスは一息吐く。隣にいた悟天はそれを不思議そうに見た。

「どうしたの?」
「いや、特に何でもないんだ。」

季節は初夏、日中こそ暑いものの夜には日が落ち気持ちよい気温になる。
夕暮れ時二人は海にいた。


浅瀬で脚の一部を海に浸けていた。
悟天の背中をトランクスの視線が追いかける。

あんなに小さかった悟天の背中が、今ではこんなにも大きい。
そう考え行動に移るまで、そう時間はかからなかった。

ぱしゃっ、と小さな水音がした。悟天の背中から腕にかけて、温かい触感が伝わる。

「んー?」
「今年も夏が来るなあ、」
トランクスの言葉に悟天は不思議そうに首を傾げる。

「どうしたの?急に。」と悟天は笑ってみせた。
「去年は花火、したなあ。んで、一度に火点けすぎて、悟飯さんに見つかって怒られたよな。」

トランクスの表情はどこか楽しげだった。そんなことがあったなあ、と悟天も振り返る。

「今年も花火しようね。」
先に口を開いたのは悟天だった。それを聞いたトランクスは嬉しそうだった。すぐに首を縦に振る。

「今年もまた夏が来て、秋が来て、雪が降って、暖かくなって、また来年も夏が来るんだな。」
当たり前のことかもしれないが、すこし嬉しそうにトランクスは話す。

「来年も、その先もずっと、ずっと一緒にいようね!」

悟天は身体のの向きを変え、トランクスを正面から抱き寄せる。と共に身体のバランスを崩し、二人共身体ごと海に浸かる。


二人の笑い声が夕暮れの海に響く。



ずっと、ずっと一緒!約束
だよ!






ノスタルジック天トラでした!若い!

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