MIREN
□月の下
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人生、いくらだって嫌な事はあるだろう。
それは、いくら他人から些細に見えたとして、本人からしてみたらその辛さは計り知れないものだという事はよくある。
それをわからず、苦しんでいる本人に軽い言葉を投げかける人もいれば、弱いやつだとけなすやつだっている。
人の辛さをどうして他人が計る事が出来ようか。
普通。
それは一体、何なのだろうか。
それは、必要なものなのだろうか。
生きているのは個々個人。
他人との均一化を図る事に何の意味があるのだろうか。
そうまでして、他人を痛めつけたいのだろうか。
人は、無意識のうちに普通に縛られ、普通が浸透し、他人を知れていると勘違いしてしまっているのでは無いか。
人の怖さというものは、計り知れない。
そんな理不尽な恐怖の餌食となっている人物がいる。
それが、八城紀史だ。