短文編
□意外に前向きな女
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中学生になってツナの周りにはいつも人がいるようになった。
野球が上手い山本君や帰国子女の獄寺君。
そしていつも可愛い笹川さん。
クラスの離れてしまった私には入る隙間が無かった。
小学生の時では自然と当たり前になっていた、一緒に登下校も今では全く無くなった。
廊下で擦れ違っても声を掛ける事すら無くなった。
今までは私が隣にいるのが普通だったのに、今のツナの隣にいるのは私じゃない。
私が入ることすら許されないような気がした。
何度笹川さんに嫉妬した事だろう。
あまつには山本君や獄寺君にさへ嫉妬した。
こんな考えしか出来ない自分に嫌気がさした。
でもねツナ、諦める事は出来ないの。
私はツナが幸せならって退けるような出来た人間では無いから・・・。
どんなに醜い感情を抱いたとしても、ツナの事を嫌いになるなんて有り得ない。
だからねツナ、せめてツナ達が付き合うまでは頑張ってもいいよね?
だって私・・・・
まだチャンスはあるって思ってるもん!!
(まずは挨拶から・・・)
END
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