短文編

□コラボシリーズ
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読者の皆さまこんにちは。
並盛中学2年の沢田綱吉です、

今日は山本の練習試合を見るために神奈川県の立海中学に来ています。
試合は応援のかいもあって4-1の大勝利。
気持ちよく帰ろうとしていたんですが、今俺の前には睨みあっている2人がいます。

「何見とるんじゃ…!」

「お前こそ俺を睨むんじゃなか」

「睨んどらん!自意識過剰も大概にしろ。」

「あぁ、お前さんの目つきが悪いだけじゃな。」

「……やんのかゴルァ…!!」

「プリっ!」

……誰だか分かりましたか?
皆さまが察しの通り、一人は黒羽さんです。
もう一方は銀髪の…おそらく先輩であろう立海生です。
先程から2人はこのような会話の繰り返し。

よく飽きもせずやってられますようねぇ…。
なんで止めないかって?
散々止めましたよ。
でも聞く耳を持たないので止めたんです。

今は2人の様子を柳生さんという方と一緒に眺めています。

「うちの仁王くんがすみません…」

「いやいやこっちこそ黒羽さんを止められたらよかったんですけど;;」

「ハハッ黒羽の奴、年上相手によくやるのな。」

「なめられてんじゃねーぞ黒羽!そんな奴果たしちまえ!!」

山本と獄寺くんはさっきから笑うか、煽るかしかしないのでもう放っておこうと思います。

「年下のくせに年上に対する口のきき方を知らんようじゃな。」

「年齢なんて只の数字じゃ、偉そうにするな!!」

「それでも俺が上という事実は変わらん。ガキが生意気な…!」

「たった1つしか変わらんじゃろ!!」

そういえば、まだ2人が何でこうなったか話してませんね。

あれは今から30分前のこと……。

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〜30分前〜

≪ドンッ!≫

「「うわっ!」」

「すまんな、前を見ていなかったなり。」

「いや、ウチもよそ見してたんで…あっ!なんか落としましたよ……イナカマン?」

「知っとるんか!こんなマイナーな番組!」

「ウチも好きなんです!」

「やっぱりええよな〜」

「そこらへんのチャラいヒーローなんて足元にも及びませんよ」

「なんといっても、あのイエローの兄貴っぷりがカッコイイなり」

「いや、ブルーのクールさがいいに決まってるじゃないですか」

「…ア゛ァ?イナカマンいうたらイエローじゃろ」

「ハァ?イナカマンはブルーがいるからこそ保たれとるんじゃ」

「「………。」」

≪ゴゴゴゴゴゴゴ≫

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おわかりいただけたでしょうか?
あの2人はイナカマンというなんともマイナーなヒーロー番組のことで言い争ってるんです。
バカバカしいですよね、アハハハ…(遠い目)

「ブルーはイエローに助けられたから死なずにすんだ!」

「それをいうなら、イエローだってブルーのお蔭で、トウモロコシ畑を持てたんじゃ!」

「ブルーは冷たすぎる!」

「イエローは熱過ぎる!」

≪ギャー!ギャー!≫

「ホントいい加減にしてほしい…」

呆れを通り越して怒りを覚えます。
柳生さんなんて、異様に眼鏡を触りだしてるんですよね!

「全くたかだかヒーローにどうしてそこまで熱くなんれるんでしょうか…」

「「ピクッ…!」」

「!!柳生さん!そんなこと言ったら…」

「「イナカマンをバカにするな!!」」

俺の予想通り、2人はズカズカと柳生さんに詰め寄り、いかにイナカマンが素晴らしいか話している。

この2人、なんだかんだ気が合うんじゃないだろうか?
それより2人共キャラ崩壊しすぎでしょ…

「小娘がここまで話せるとは思わなかったなり。」

「そっちこそ、なかなか話が分かる奴じゃな。」

「ついてこい!今日は朝までイナカマン談議するなり。」

「望むところじゃ…!」

恐ろしい空気を醸し出しながら、2人は柳生さんを巻きこみ、どこかに消えていった。

「……もう帰ろう。」

俺の時間を返してほしいと思いました。
あれ?作文??

END
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