現代入り小説(長編)
□第二話
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まず目先の問題は服だよな……。
あの格好じゃどこに行っても人の目を集めるだろうし……かといって俺が女物の服を買いに行くわけにはいかないしな……。
さすがに誰か服を持ってる奴はいないよな―――っているじゃないか。すごい身近に。
第二話 パチュリーさんの洋服事情
「今なんて?」
あーやっぱり疲れてるのかな?
ここに置いてくれって聞こえたような……。
「だから、私をここに住まわせて貰えないかしら?」
聞き間違えじゃなかったらしい……。
むしろさっきよりも表現が直接的になってるし。
「やっぱり、駄目?」
そういい、上目遣いで見つめてくる。
……そんな風に頼まれて断れる男子はいないと思う。
「いや、構わないよ。部屋も余ってるし」
「ありがとう、……えっと、そういえば名前は?」
「あれ?言ってなかったっけか?では改めて、千歳優希だ。よろしくな、パチュリー」
「こちらこそよろしく、優希」
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