現代入り小説(長編) 

□第五話
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「魔理沙、右右」

「もうちょい前だ」

「あっ、行き過ぎ」

「そこだ!」

「よし、ここだな?いっけぇぇぇ!!」


第五話 小さな小さな旅行

「突然だけど、海に行こうと思う」

八月の半ば。そのくらいの時期に紅菜がそう提案してきた。

「ホントに突然だな……。で、なんで海に?」

「いや、聞いた話じゃ幻想郷だっけ?そこには海が無いらしいじゃない」

ちなみに話している場所は千歳家……つまり俺の家である。

「確かに聞いた気がするけど…」

居候三人はリビングでテレビを見ながらこちらの話に聞き耳を立てている。

「それだから、こちらに来た思い出を作ってあげようと」

「構わないけどさ、水着とかどうするの?さすがに紅菜のお下がりって訳にもいかんだろ?」

「それくらい買ってあげるわよ」

「はぁ……わっーたよ、わかりました。海ね。いつ行くんだ?」

「色々準備があるから明後日……明々後日で」





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