書架の魔女の現代入り 〜urban legend Witch
□四話『幻想少女逹の小休憩』
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BGM 人気のない場所(原曲)
本人はいいと言っていたが先輩の家の近くまではパッチェさんを送る事にした。
何だかんだで日も暮れ出す時間だし、独り歩きは危険というのもあるし……私はほら、人気のすくないところでささっとテレポートしちゃえば無問題だから片道だけで大丈夫なのもある。
「それで、安全というのはレミリアさんに教えていいのよね?」
「ええ。といっても屋敷に入れないみたいだから、神社でレミィが来るのを待つくらいしか出来ないかもだけど……」
「まぁ向こうにいったら基本、神社には寄るように心がけてるから本人か……咲夜さんに会ったらすぐ伝えるわ」
「よろしくね、頼りにしてるから」
聞いた話じゃ咲夜さんは人間の里で時折見かけるみたいだから、神社と人間の里に顔を出していれば直ぐに見つかるはず……。
余りにも遭遇しなかったら自ら紅魔館に顔を出しにいこう。もうレミリアさんたちに隠す必要はなくなったんだし。
「ここら辺まででいい?」
「ええ、ここなら後は一人でも大丈夫だけど……本来私が言うものじゃないけど上がってかなくていいの?」
少しだけ意地悪そうに魔法使いが聞いてくる。気があった云々の話をしたからだろうけど……。
「いいですって。さっきも話したけど、もう特別な感情抱いてないんだし」
「あら残念」
あたふたするところ見たかったのに、と意地悪な魔女のように小さく笑う少女。
「それじゃ……次は幻想郷で、ですかね?」
「そうね、そうなればウチでゆっくりお茶しましょ。レミィ達に今回の事のあらましを話すのも手伝って欲しいし……」
「うん、私でよければ手伝うわ」
「ありがと、じゃあその時はよろしくね」
またね、とお互い軽く手をふり私は来た道を、彼女はその反対へと歩いていく。
さあ、ここからが正念場みたいだ。
異変解決の巫女と魔法使い、大妖怪に気付かれず、紅い悪魔に親友の無事を伝える……。
難しさに頭を抱えたくなるが、それ以上に好奇心が勝ってしまう。
正体不明の入れ替わりの真相を究明する事が出来るとわかれば多少の危険はかえりみずにどんどん進んでいく。
ひみつをあばくものとは、秘封倶楽部とはそういう存在なのだ。
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