幻想郷入り小説
□第一話 b
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「パチュリー様、紅茶をお持ちし……ました」
「あら、ありがとう咲夜。……ってどうしたの固まっちゃって?」
「い、いえ……あの、そちらの方は?」
「ん?ああ、彼は……ユウキ。わけあって、居候することになったから」
「は、はい。わかりました……が、何故膝枕を?」
「べっ、別にいいでしょ!?」
少女と弾幕 〜恋と星〜
ここ、大図書館に来てからおそらく一週間が経った。
その間ここから外に出てはいない。
パチュリー曰く、「外は色々と危険だから」だそうだ。こちらの世界に来たばかりの俺は、その忠告を素直に守ることにした。
「ユウキさーん」
「ん、どうした?小悪魔」
「これを」
そう言って小悪魔が手渡してきたのは一枚の写真だった。
「これは?」
「要注意人物です。見つけたら弾幕を張ってもいいですから、撃退してください」
ん、だんまく?
「なあ小悪魔。そのだんまくというのは……」
「ああ、それはですね」
「邪魔するぜ!」
図書館の壁を破り、飛び出してきたのは白黒の少女だった。
「あっ、魔理沙さん!」
「お、なんだ、今回は小悪魔だけか。それじゃ、さっくりと貰って行きますか」
「ユウキさん、私はパチュリー様に伝えてきますから、足止めお願いします!」
「ん、新入りか?」
「まぁ、そんなところだ。で、あんたは……泥棒か?」
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