幻想郷入り小説
□第二話 a
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第二話『出会い』
「だからー!何で出せないの!?」
「そんな急に出るわけないでしょうが!」
早朝から博麗さんに稽古をつけてもらった。
「何度も言ってるじゃない!こう……力を溜めて……前に撃ち出すようにしなさいって」
「だから、そんな抽象的じゃなくて、具体的にさ!」
「あーもうっ!何で出来ないのかしらねぇ……今から実践するから見てなさいよ!!すいかー、ちょっと来てー!」
博麗さんが大声で呼ぶと、神社の中からふらりと一人の少女が表れた。
「んー?呼んだか、れいむー」
頭に角を二本生やした少女が……角?
「なあ霊夢、こいつ誰?」
もっともな質問だ。
「前野伴也。外来人よ。ちょっと訳ありで弾幕ごっこの練習中。そこでアンタにも協力してほしいのよ」
「ほぅ……それで私は何をすればいいんだい?」
「私と一回弾幕ごっこをしてくれない?どんなものか見せておいた方がいいだろうし」
「そっか、なるほどなるほど……おっけーまかせろ」
何とも気持ちのいい返事だ。すいか、と呼ばれていた子はそのまま俺の方へ歩いてきた。
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