幻想郷入り小説
□第三話 a
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第三話『宴会』
今日は朝から大忙しだ。
「それで、これはどこに持ってきゃいいんだ?」
「それは賽銭箱の前に置いといて」
「はいよ」
宴会の準備……とりあえず神社の裏にある倉庫。というより物置か?そこから色々と取り出していた。
敷物、酒樽、杯……あれっ、酒呑むの?まだ未成年なんだけど……。
「それにしても、随分用意がいいよなー。神社に来て二日目には歓迎会するなんて」
「はぁ?何言ってるのアンタ」
「えっ、違うのか?」
「当たり前でしょ。宴会の前々日に来るんだもの。他の皆には知らせてないけど、こうなったら歓迎会の方が騒げるでしょ?」
確かに、ちょっとしたサプライズみたいだし……その方がいいのかもな。
「そういえば伴也はお酒呑めるの?」
「呑めない……というか呑んだことない」
「そうなの?私より年上そうなのに……」
「仕方ないだろ。外じゃ二十歳未満の飲酒・喫煙は法律で禁止されてるんだからさ」
「ふぅーん。めんどくさいのね、外って」
確かにそうだが、その法律のおかげで安心して生活出来ているんだ。
こっちじゃ無いみたいだけどさ……。
「そりゃそうだけどさ。あっ、これ置いたらどうすればいい?」
「だいぶ運んでもらったし、休んでていいわよ」
「手伝うこととかは……」
「ないわね」
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