幻想郷入り小説
□第六話 a
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「やっぱりさ、何事もいつも通りって大事だと思わない?」
「どうしたのよ霊夢?いつも通りって」
「いやね、異変解決の時って『とりあえず目の前に出てきた邪魔する奴をボコって黒幕にたどり着く。』って感じじゃない」
「それは貴女だけでしょ?」
「いや、魔理沙も同じよ。それでそう考えると、その方法が一番効率良く異変解決してたなと。今は思うのよ」
「……で、それを急に話した理由は?」
「こいつらみたいに、いろんな方向から狙って来る上にボスらしい奴が一人もいないって、めんどくさいなーって」
「……それ、全員倒した後に言うセリフ?」
「だって張り合いないし、弾幕ごっこ知らないからこっちは手加減しなくちゃならないし、そのくせ張り合いないし。このぶつけようのないモヤモヤは何処にぶつければいいの?」
「だからといって、私に愚痴られても……」
「まあ、もう黒幕が来たみたいだから、そろそろ真面目にいきましょうか」
「……姿は見えないけど、確かに来てるみたいね」
「あのさー、隠れるならもう少しマシな隠れ方するか、気配を消すとかした方がいいわよ。それか河童の発明を持って来なさいな」
「あーあ、やっぱりばれてたかー」
「……女性?」
「ん、何よ?女が国王やってちゃいけない?」
「いえ、話を聞いた限り男性と思っていました」
「確かに、少し前は私の父が取り仕切ってたけどよく知ってるわね。……誰に聞いたの?」
「……アトモスフィアさん、ですよ」
「えっ?なんで貴方知ってんのよ。つか、この作戦考えたのアイツよ?」
「ちょっと咲夜?やっぱりあの外来人が黒幕じゃないの!あー、もう。こいつを倒してさっさと帰る!そんでもって黒幕をボコす!いい?」
「よくないわよ。仮に彼を黒幕として倒そうとするなら、紅魔館一同誠心誠意おもてなししてあげる」
「仮に黒幕なら全力で纏めて退治してあげるわよ。でもその前にそいつをのさないと、ここまで来た甲斐がないわ」
「はぁぁ、仕方ないね、だんまくごっこ……だっけ?それで相手してあげる」
「はっ、上等!咲夜、手出し無用だからね」
「はいはい、わかってますよ」
「サクッと終わらせて帰りたいんだよね、私も」
「そんなの知るか!」
「とりあえず、私が勝ったら君達がのした部下を回収するの手伝ってくれる?」
「貴女が勝てればね!」
「ははっ、じゃあ、本気で行くよ?異界の巫女!」
「いいわ、とっとと追い返してあげるわよ。異界の女王!」
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