夢小説A
□夏の冷気
2ページ/5ページ
進んだ先には、霧に包まれた湖があった。
ここから涼しい風が吹いてたのか。
「そこの人間、アタイのナワバリでなにしてるのさ?」
声のした方向を向くと、そこには空を飛んでいる少女がいた。
「いや、僕はただ涼みに来ただけで……」
「問答無用!! 雹符『ヘイルストー……』」
「チルノちゃん!!」
「あっ、大ちゃん」
大ちゃんと呼ばれた方は、そのままの勢いでチルノと呼んだ方を責め始めた。
「あれだけ無闇に人を襲わないって約束したでしょ?」
「でも、アイツが……」
「でもじゃありません。それに、ちゃんと話を聞いたんですか?聞いていないなら謝りなさい」
そう言われた少女は、僕の方までやって来て、
「ごめんなさい」
と謝ってきた。
「いいよ、そんなに謝らなくても。怪我したわけじゃ無いし」
「すみません。じゃあ私はもう行くけど、人に迷惑かけないようにね」
そう言って、大ちゃんと呼ばれた少女は霧の中に進んで行った。