現代入り小説(長編)
□第四話
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それから大体二十分後……
パチュリーはソファーでうたた寝をしており、それをぼーっと眺めていた時だった。
ピンポーンとインターホンが押される音がした。
どうやらパチュリーは本当に眠ってしまったらしく、インターホンの音では起きなかった。
俺なら起きてただろうな……
「はいはい、今出ますよー」
玄関を開くと、光がいた。
Tシャツの上にタンクトップを着て、下は七分丈のズボンと、動きやすそうな格好。そして金髪で黒目……のはずだが、カラコンでも入れているのか、光の瞳は緑色だった。
「悪いな、急に押しかけちまって」
「いいって、気にすんな。で、何があった?」
「ああ、その事だけど……」
「それで相談なんだが……。少しの間、女の子を二人ここに泊めてやれないか?」
ちょっと待て。
俺は男ですよ?
コイツ何を考えているんだ?
「泊めることは構わないが、なんで俺なんだ?男だぞ」
「いや、優希なら間違いとか起こすはずないと信じてるからな」
頼られていると考えていいのか?
まあ、パチュリーがいて、何も起きてないから光の言っていることは当たっているんだが……
「わかった。でその二人は?」
「その前に、信じろとは言わねぇけど聞いておいてほしいんだ」
「何を?」
「その二人だけど、別の世界から来たって言ってるんだよ」
……………………はい?
「今なんて?」
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