幻想郷入り小説
□第二話 a
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「れいむー、私お酒買ってくるな」
「はいはい、あまり遅くならないでよ?」
「おーう」
あの後、俺は博麗さんに命じられ、弾幕ごっこの後片付けをさせられていた。
「はくれーさーん。ちょっと気になった事聞いていいですか?」
「なによ?」
「いや、どうやったら飛べるのかと」
「普通に飛べないの?」
「空を飛ぶ力はないんで。静と動を操る程度はあるけど」
「……伴也、今アンタ何て言った?」
「いや、静と動を操る程度はあると……」
俺が答えると、博麗さんは溜め息をついて、
「はぁ……そりゃ出せないわけよ。アンタはクナイとかナイフを弾幕として使いなさい。あと飛び方だけど、私より適任がいるわよ」
「え゛っ?」
ナイフって、そんな物騒な……
てか、私より適任って
「咲夜って言うんだけど、今から行くとな……」
博麗さんは少し悩んで、
「ま、いいわ。掃除してて」
「はぁ……」
「あと、いい加減博麗さんはよして。霊夢でいいわ。敬語もいらないから」
「あ、うん。わかったよ、霊夢」
掃除の手を休め、空を眺めると、二つの影がこちらに迫ってきた。
「あれっ、お客さん?こんな所にも来るんだな……」
「そりゃ来るに決まってるでしょ?まぁ……お茶をたかりにだけど」
「……お茶?参拝客の方は?」
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