Novel
□おいでませ我等の城へ
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綱吉の小さな口から呪文のように吐き出される日々の鬱憤
尽きる様子がない綱吉の愚痴によく胃に穴が空かないものだと感心する
普通の人間ならとっくに大穴が空いて倒れているだろう(俺だって頭が痛くなる)流石ボンゴレ10代目といったところか。
ザンザスが綱吉の愚痴を聞きながらそう考えていると綱吉は一息ため息をつくと遠い目をしてまた話し始めた
「ねぇザンザス知ってる?人間はねストレス
を感じると脳細胞が一億個死ぬんだって」
「……そうらしいな」
「俺の脳細胞は毎日一億個以上死んでいってるんだよ、認知症になるのも目の鼻の先かな。」
「…………」
「ボンゴレのボスが若くして認知症、あはは、面白いなぁー」
そう笑いながら話す綱吉の目は笑っていなかった
なんと綱吉に言っていいかわからず(ストレスが最高潮にたまっている今余計なことを言うと何をしでかすかわからないから)黙っていると部屋に扉をたたくノック音が響く
「どーぞー」と部屋の主ではなく綱吉が答えるとがちゃりと扉が開いた
「ボスの声じゃないと思ったら綱吉じゃん。」
「ムム、本当だ。此処に来るなんて珍しいね仕事かい?」
「なんでもいいからお前ら早く中入りやがれぇぇ!!!!」
「うっさいカス鮫」
扉から姿を見せたのは、マーモンを抱いたベルとスクアーロだった
相変わらすいじられキャラのスクアーロに同情するがおもしろいので助けない綱吉
「久しぶりーみんな元気だった?」
「こいつらが元気ねぇ時なんてあるかぁ?」
「確かにそうだ」
スクアーロの言葉に笑う綱吉にザンザスは少しだけほっと胸をなでおろした
「で、綱吉は何しに来たんだぁ?」
「あぁ、ちょっと守護者のみんなに殺されそうだから逃げてきたんだよ」
綱吉がそう言うとスクアーロ達はとても驚いた顔をしていた
確かにそんな言い方をすればさっきの話を聞いてないもの達は驚くだろう
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