ガラス玉
□師匠登場
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名前を貰った次の日、ルークはリグレットに言い木刀を貰っていた。
「ヴァンの邪魔をするにしても力を付けなきゃいけないよなー。」
ルークはダアト内の人があまり来ない場所に貰った木刀と、図書室で借りた剣術の本を持って訪れた。
「本当は誰かに教えてもらった方が良いんだけどな〜。リグレットは無理っぽいし、ヴァンなんか絶対に嫌だし。あ、でもあいつと同じ技であいつに勝ってのも良いかもな。」
と前者は少し不満げに、後者は今後の事を考えながら歩いていた。
「此処で良いかな?」
目的の場所に着いたようだ。
ルークはすぐさま本を開き、読み始める。
---数分後---
「へ〜剣術ってなかなか奥が深いな。」
そう言いながら立ち上がり木刀を構え、何度か振るう。
が---
「あ、あれ?なんか違うぞ」
どうやら頭で分かっても身体は分かっていないようだ。
意地になって何度も振るうが体力が続かない。
そして---
「やべぇ!?」
ルークの手の中からスポッと抜けて飛んでいったようだ。
「マジかよ!?ありえねー!」
「あっれー此処にも無いぞ。」
ガサガサと飛んでいった方を探すがなかなか見付からない。
すると
「おい坊主、この木刀はお前のか?」
と声がする。
ルークは声がした方に身体を向けると、厳つい顔の大きな男が木刀を片手に歩いて来た。
「ああ!それ俺の!………多分。でも見つけてくれたのか?」
「此方に飛んで来たからな。」
「当たって怪我とかしなかったか?」
「あぁ、大丈夫だ」
そう言うと大男はルークに木刀を返した。
「そっか。それは良かった。」
ルークはホッとした顔になりそう答えた。
「こんな所で木刀を持って何をしていたんだ。」
大男が聞くとルークは気まずそうに答えた。
「俺、昨日此処に来たんだけどな、此処に来るキッカケを作った奴の作戦を妨害するための力が欲しかったんだ。」
「1人でやっていたのか?」
大男は再び質問して来る。
「本当は誰かに見てもらいたいんだけど此処に来たばっかだからな。」
ルークが苦笑すると大男は少し考え
「俺で良ければ教えてやるが?」
と言った。
「え、良いのか?」
ルークは何処か嬉しそうに聞いた。
「あぁ、良いぞ。」
するとルークは嬉しそうに声を出した。
「やったー、マジ嬉しい。あ、俺はルークって言うんだ。あんたは?」
ルークを見て少し微笑んだ男は
「俺はラルゴだ。」
と言った。
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