Parody

□真紅の間
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*ディナーショー
(※公式サイト様スタッフブログネタ)


「お千ちゃん、今晩時間あるかな?」
「今晩?大丈夫だけど何かあるの?」
「実はね……」

千鶴は2枚の紙を取り出した
それは最近人気の歌手のディナーショーのチケット

「どうしたのそれ…千鶴ちゃんってこういう趣味だっけ?これ演歌だよね…」
「お母さんが行くはずだったんだけど昨日から風邪引いちゃって…もったいないからお千ちゃんとどうかなって」
「まぁ暇だし、何より面白そうだもんね!じゃあ行こうか♪」
「うん!」

こうして二人はディナーショーに行くことにした

「うわぁ…すっごい人数だねぇ」
「何処見てもおばさん、おばさん…なんか私たち場違いじゃない?」
「そんなことないよ?ほら、あっちにも若い子いるし」
「本当だわ…」
「あっ!始まるみたいだよ」

会場の照明がおとされると同時に集まったファンの黄色い歓声が飛びかった

『きゃー!ちー様vV』
「…ちーさま?」
「今日歌う歌手の人だよ」

ほら、千鶴は事前に渡されたパンフレットを開く

「期待の新生、待望のセカンドシングル発売記念ディナーショー!!全国の嫁に捧げる『千景のキンキラ節』歌うはもちろん我らがプリンス風間千景……ん!?千景ぇぇええっ!!?」

お千は思わずパンフを二度見した
それはもう穴が開くくらいの勢いで

「あれ?お千ちゃん知らなかった?」
「知らない!全然知らないわこんな鬼畜野郎なんか!!」

全力で知らないと千鶴にアピールしているとステージに照明が当たり曲が流れ始める

一気にファンのボルテージも上がる
片手にうちわを持つ人やペンライトを持つ人、中にはチップのつもりなのか札束を持っている人までいた
ディナーショーなのにそこはまるでコンサート会場のような熱気に包まれている


そこへ待ち望んでいたプリンスが登場したことにより悲鳴に似た歓声がなり響く

♪〜キン・キンキラ・キララ〜♪
(ち・か・げ!!)

双子もビックリのシンクロ率で合いの手をいれる観客たち
そんな中をただ呆然と見ているお千と千鶴

♪〜出会い脅せば 怯えられ
  鬼と明かせば 悩まれる
  嫁と決めれば 嫌がられ
  抱いて逃げても 拒まれる
  京に名高い あいつらは
  人斬り集団 新撰組
  そっと除けば ホウキ手に
  いつも雑用 鬼なのに〜♪

「な、何この唄!?」
「切ない恋の唄ね…」
「千鶴ちゃんそれ本気で言ってるの!?」

唄も終盤に近づく

♪〜不意の口付け 前払い
  驚く顔に 告げるのさ
  お前は既に 俺の嫁〜♪

嫁のフレーズに反応してか観客が赤面しながら叫んでいる
中には倒れているマダムまで

「やっぱりプロは違うねぇ」
「なんか今になって笑えてきたわ…どうしよう、今日絶対眠れないわよ!!」
「もう終わりみたいだしご飯食べたら帰ろっか」
「いえ、もう帰りましょう!」
「帰るには少し早かろう」

帰る支度をするお千の背後に先ほどまでステージ上にいたプリンスが立っていた

「お千ちゃん本物!!握手してください〜」
「ふん、よかろう」
「ダメ千鶴ちゃん!!」

お千の静止も聞かず千鶴は風間と握手をしてしまった

「わぁい!ありがとうございます!……あの、もう離していただいて結構なんですけど?」
「お前は既に俺の嫁だ」
「は?」
「ちょっとぉ!!?離しなさいよ!!」

「きぃー!何よあの小娘!?ちー様を独り占めだなんてっ」

異変に気づいてか観客が騒ぎ始めた

「今日の余興は終いだ。行くぞ、我が妻よ」
「え?え?」

「千鶴ちゃーーーーん!!!」

お千の悲鳴も観客の怒号にかき消されて千鶴に届くことなく、風間にどこかに連れ出されてしまったのだった…



END
千景のキンキラ節しかもセカンドシングル
欲っっしい!!
突発的に書いてしまいましたがネタわかんない人は想像してみてください(笑)
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