01/27の日記

21:44
2010年から書いてる姉誕の石丸さん部分
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タイトルそのまんまです。2010年の姉誕直前に書きはじめてはや… おおう…って感じの話の冒頭、船上の地味ニスト石丸さん部分です。

関東大会決勝、白秋戦後の船上パーティーでの一幕(予定)

これだけでも、ちょっとエピソード足せば単品ヒル石ヒルとしてお出しできるのでは…と魔がさした時もありました。
でも書いてる… ずっと書いてる…
きっとこれからも書き続けるのである…


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その夜、レインボーブリッジの真下で。
石丸哲生は網ではなく法律に引っかかっていた。


保護者同席の祝賀パーティーで未成年に酒をすすめるだなんて、ずいぶんといい神経をしているなと思いつつ。

「お嫌いですか?」

角度を心得たあだっぽい給仕にニッコリ微笑まれてしまえば、石丸とて年頃の男の子。ついほだされて犯罪の手引きをされてしまってもおかしくは、ない。

「……いただきます」

丁寧に磨きぬかれた盆から華奢なグラスをおっかなびっくり持ち上げて、ふんわりと発光して見える液体を一口。

唸りはしなかったが、慣れないアルコールの苦味に反射的に目をつむってしまった。
ノドが落ち着くのを待ってから目蓋を上げれば、タイトスカートから覗いていた美脚は明るい方へと去っていく途中。
海のゆれをものともしない黒いハイヒールは、誰かさんに石丸の下手な芝居を耳打ちしにゆくのだ。

石丸はため息を吐いてなまめかしい足を見送った。

「シャンパンかな。スパークリングワインかなぁ。……どっちでも結果は一緒だけど」

行儀悪く欄干に肘をついて一人ごちる石丸には踊り輝く泡の価値はわからなかったが、もう一口含んだ際に奥へと沁みた甘さは誰かさんをほうふつとさせた。

「うん。俺ってば、相当甘い」

美人の頼みとはいえ断ろうと思えばそれはもう地味地味しく丁重に断ることもできたというのに、石丸はそれをしなかった。
給仕も頃合を見て引いたであろう選択肢を石丸が通り過ぎたのは、ひとえに、彼がヒル魔妖一に甘すぎるからであった。

試合で無茶をしたことを怒りはしないし、心配されたくないと言うのなら目もつむっておく。

こっちの態度なんてわかっているだろうに。それでも間接的に探ろうとする、確かめようとするのはヒル魔の大層可愛らしいところでもあるが、少しかゆくなるところでもあった。

石丸は自分のあまりの甘ったるさに、このままでは何かよからぬことを言ってしまいそうだと呆れて、口の中をアルコールの苦味でゆすいだ。


(つづく)

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石丸さん「ヒル魔にはヒル魔の考えがあるんだろうし」
姉崎さん「ダメよ石丸くん、思い知らせなくっちゃ!」

という話になるのかならないのか。更新はいつになるのか。

こうご期…待!

しかし、今書いてる話と描写が被ってて笑いました。
手を合わせてご愁傷様の次に口に含む描写が多いかもしれませんこのサイト。

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