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□苦い飴
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いつからだったか、オレはもしかしたら初めて抱いたのかもしれない感情を見出だした。

特定の人物を目の前にすると、鼓動が早くなる。
自分の意志ではどうにもできない。
その時、なぜか妙に納得してしまったんだ。
あぁ、これが恋なんだと。





自覚はしても、状況は何ら変わることはない。
いや、変えるつもりなんて無いんだ最初から。
理由は単純明快でただ、今の環境が壊れるのが怖いだけだ。
だって、相手は、ずっと友達だと思っていた、イービルで、多分向こうだってオレのこと、友達とぐらいにしか思ってないだろう。

今の関係は居心地がいい。
けれど、物足りなさも感じる。
確かに、居心地は、いい。
けれどそれは自分が本当に欲しい感覚じゃない。

簡単だ「愛してる」と抱き締めてもらいたい。
絶対的な愛が欲しい。


そんなこと無理だと分かっていても求めてしまう。
いくら幾千年を生きてきても、感情だけは色褪せなかったか、とロードは己に嘲笑した。







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