レッスルエンジェルス創作書庫

□学園レッスル有照那学園
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有照那学園
 某スタジオジャパンぐらいの広さと生徒の自主性を重んじる自由な校風、そして独自の教育法が有名な男女共学の中高一貫教育の学校である。
「うわーおおきいな。受験の時に来たけど、やっぱり他の高校とは違うよぉ」
晴れて試験に合格し、有照那学園高等部に通うことになった千種は、入学式に望むために電車の中にいた。
 ギシギシと押しつぶされながらも電車内で彼女を見るいくつもの視線もあった。
(やっぱり人が多いなぁ、それに何だかすごく視線が……あっ、でもこれが満員電車なのかな?)
 千種の出した答えは間違えていた。
 彼女の赤ちゃんのような可愛らしい顔は、どんなにカッチカチの表情をした者でも見たとたんに思わず『惚れてまうやろー!』と叫ばずにはいられなくなるだろう。
 幸い痴漢などにあうことも、受験の時のように迷子にならずに千種は学校にたどり着くことができた。
 千種が校門にたどり着いた頃、後ろの方から
「千種ちゃーん」
とどこで聞いたことのある元気のいい声に振り替えると、千種と同じ制服を着た相羽和希が、後ろの方から小鹿のような脚でかけてきた。
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