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□猫と犬
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鬱蒼とした森。


その中で。


キラリ、と何かが光る。




最初二つの小さな光だったそれらは、次の瞬間、人の形をとった。


「我は望む!
地よりいでし新緑の鎖が、我が敵の動きを封ずることを!!」

「我は望む!
彼の者の侵略を拒む、不可視の壁を!!」


立て続けに起こる、何かと何かがぶつかる音。


そして、パリンという、まるでガラスか何かが壊れたような音・・・。


周りの落ち葉が舞い上がり、再びひらひらと地に落ちていく中で。



『そこ』だけは、まるで時間が止まったようだった。





片方は大木を背にし、目の前で止まった蔦をじっと見つめている。


もう一方は、自分が壊した結界を、勝ち誇ったように見ている。


とそこに、沈黙を破る、落ち着いた声が上がった。


「はい、流の勝ち。」


その声に、木を背にしていた人物が、溜め息をつきながら肩を少し上げる。
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