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□プロローグ
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わたくしのルームメイトは、数ヶ月前に、このリチヤ学園に転入して来ましたの。
目立つ金色のウェーブの髪に、透き通るような水色の瞳。
悔しいけれど、女のわたくしでも美しいと思える人物で・・・。
けれど。
そんな彼女の秘密を、わたくし、見てしまったかもしれませんの・・・。
あれは、期末テスト二日前・・・。
わたくし達は、同じ部屋の、別々の机でそれぞれ勉強を進めていました・・・。
その時、彼女が呟いた言葉・・・。
『あぁ、どこか遊びに行きたいなぁ・・・。』
その言葉に、『本当ですわね。』と、笑いながら振り返ったわたくし。
けれど・・・。
一瞬・・・。
そこにいるはずの彼女の姿が、見えませんでした・・・。
光の加減とかそういうものではなく、彼女はそのとき、そこに、存在していないようでした・・・。