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□猫と犬
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「もう、部長、もう少し手加減してくださいよ・・・。」
息を弾ませながら言われたその言葉に、それを言われた方が、心外だ、と言うように眉をあげる。
同じく息を弾ませながら。
「あのな、ロゼ・・・。
今のうちから本気で練習しないでどうするつもりだ。
互いに苦手分野がある以上、そこをつかれたら終わりだろうが・・・。」
そう言ってその人物―――美祢 流星は、溜め息をつく。
裏切り者の存在は消えたものの、まだ闇部には『ハンター』という難題が付きつけられている。
自分達が悪魔と人間、両方から疎まれている存在である以上、自分の魔術を練習しておくに越したことはない。
故に、ここ最近の闇部の活動はもっぱらコレ―――一種の魔術バトルだった。
「シェル、今何時かわかるか?」
流星は後ろを振り返って、そこに座っている黒髪の人物――ロイ・シェリダンに尋ねる。
ちなみに。
このロイ・シェリダンの隣には、先程バトル終了の合図をした如月 星邏と、闇部唯一の一般人、片岡 愛果が腰を下ろしていた。