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□猫と犬
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辺りは既に濃い紫色に包まれ、空にはいくつかの星が、その姿を覗かせている。
「え〜と、あ、そろそろ6時ですよ、流。」
腕時計を見て答えるロイに軽く頷き、流星は再び口を開いた。
「よし、じゃあそろそろ戻るか。」
と、その言葉が終わるか終わらないかのうちに、ひとつの影が草むらから飛び出す。
「あっ、サラちゃん発け〜ん!!」
その言葉を聞くやいなや、それまで腰を下ろしていた星邏が立ち上がり、いきなり影の進行方向から反対に向かって、足払いをくりだした。
「うっわぁ、さっすがサラちゃん!
オレが惚れただけあるっっっ!!」
一方、たった今の星邏の攻撃により、バランスを失ったその影の人物は、そのままの勢いで流星に突っ込みそうになる。
が、直前で反対方向に飛ばされることとなった。
流星が、自分の十八番、『浮遊術』を使ったからだ。