descendants2

□猫と犬
3ページ/19ページ

辺りは既に濃い紫色に包まれ、空にはいくつかの星が、その姿を覗かせている。


「え〜と、あ、そろそろ6時ですよ、流。」

腕時計を見て答えるロイに軽く頷き、流星は再び口を開いた。


「よし、じゃあそろそろ戻るか。」


と、その言葉が終わるか終わらないかのうちに、ひとつの影が草むらから飛び出す。


「あっ、サラちゃん発け〜ん!!」


その言葉を聞くやいなや、それまで腰を下ろしていた星邏が立ち上がり、いきなり影の進行方向から反対に向かって、足払いをくりだした。


「うっわぁ、さっすがサラちゃん!
オレが惚れただけあるっっっ!!」


一方、たった今の星邏の攻撃により、バランスを失ったその影の人物は、そのままの勢いで流星に突っ込みそうになる。


が、直前で反対方向に飛ばされることとなった。


流星が、自分の十八番、『浮遊術』を使ったからだ。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ