descendants2
□疑う者と疑われる者2
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ロイの目に飛込んできたのは、見慣れた人物二人の、後ろ姿。
流星と、ティアン。
二人は部室の入り口にしゃがみ込み、そこの柱に隠れるようにしながら、ロイ達がいるのとは反対の方向を見つめて・・・いや、うかがっているのであった。
「・・・何か、あるんでしょうかねぇ?
不審者でもいたんでしょうか・・・?
最近流がそんなこと言ってましたよね・・・。」
二人の不審な様子に、ロイは戸惑ったように呟く。
「や、ってか、なんか二人が不審者に見えるんスけど・・・。」
答えながら、戌はロイと共に、そろそろと二人に近付いて行ったのだった。
「部長、見えます?」
「いや、よく見えなくてな。
というか、お前は見えるのか。
凄いな・・・。」
ティアンは廊下の向こう側を窺いながら、小声で会話を続ける。